読解力
2017/01/30
OECDの昨年12月の発表によると、日本の15歳の読解力が4位から8位に順位を下げたそうです。
そのために起こる弊害の一つは、他教科の学力低下にも影響を与えると考えられます。
「教科書を読んでも意味が分からない」
「算数の文章題の問題で、何を聞かれているかわからない」
など、トータル的な学力低下につながっていきます。
また、もう一つの弊害は、他者の言いたいことが理解できないため、意思の疎通が希薄になるということです。
SNSのような短文表現ばかりで、どこまで自分の思いを伝えられるか?
どこまで自分の思いを理解してもらえるか?
はなはだ疑問です。
横浜国立大学名誉教授の高木氏は、
「現代に求められる読解力は、思考力や判断力、表現力に通じる力だ」
と述べておられますが、
まったくもってその通りであり、ここで頑張らねば、急速に進化するAIにすべて持って行かれてしまうことになるでしょう。
パスカルは「人間は考える葦である」と言いましたが、
今こそ「なぜだろう?どうしてだろう?」と深く思考し、確かな知恵を身につけていかなければなりません。
大学受験でも思考力・表現力を問う問題へと、ますます移行しようとしています。
生徒の皆さん、国語だけでなく、あらゆる教科書をただ読むのではなく、
「読んだ内容をどう考えるか!」に焦点を絞り、読解力を育てていきましょう。
学生時代の学習は、あらゆる分野での基礎となるのだから。