新中学1年生の保護者の皆様へ(福岡市西区学習支援塾)
2020/03/22
4月から新しい環境である中学校に通うお子様をお持ちの保護者の皆様、
「中学校への進学、おめでとうございます」
「あっという間にもう中学生」
と感じられていることでしょう。
中学生活のスタートの中、
ぜひ気をつけていただきたい点があります。
それは「すでに高校受験準備は始まっている」ということです。
「まだ中学にも入っていないのに」
「まずは中学生活に慣れることが大切」
と思われていることと思いますが、
レベルの高い高校への進学を考えるならば、
悠長なことは言っていられないのです。
「〇〇さんのところは中学3年の部活引退後から頑張って合格したらしい」
「□□さんのところは塾にも通わずトップ校に合格したそうだ」
と、例外的な成功談を持ち出して、
我が子にも当てはめようとすることは、
とても危険なことです。
確かに優秀な生徒の中には、
中3の夏からでも間に合う場合がありますし、
塾通いをしなくてもトップ校に合格することもあるでしょう。
しかし、それは絶対的に少数派です。
そうでなければ中学生は皆同じ事をしているはずです。
子どもたちは、
「中学校で何の部活に入ろうかな」
と楽しみにしている場合が多いと思いますが、
部活やクラブチーム、おけいこ事ばかりを考えるのではなく、
保護者の皆様は一段高い目線で、新しい中学生活を捉えてください。
子供たちは3年後、自分の身に何が起こるのか想像できていません。
想像できなけれ受験への不安も恐怖も感じません。
ならば楽を求めても仕方がないことでしょう。
内田樹氏の「サル化する世界」の中に、
「朝三暮四」という逸話が紹介されています。
中国の宋の狙公はサルを何匹も飼っていました。
ところが生活が苦しくなり、サルの餌代を節約しなければならなくなります。
今までは餌のトチの実を朝に四つ、夕方にも四つ与えていましたが、
サルたちに相談して、これからは
「朝に三つ、夕方に四つにしたい」
と提案します。すると、サルたちは猛烈に怒りだしました。
「では朝に四つ、夕方に三つならどうだ?」
と訊くと、サルたちは大喜びしました。
という話です。
先のことが想像できず、
「目先の利益にしか目が向かない」という欠点を見事に表現しています。
子どもたちは「目の前のこと」で頭がいっぱいです。
「今、楽しければそれでいい」
「先のことなんてまだわからない」
「受験が近づいたら考えよう」
これではまるで「朝三暮四」に出てくるサルと同じではありませんか?
そこで頑張っていただきたいのが保護者の皆様です。
保護者の皆様は経験上、子どもの3年後を想像することができます。
「中学生になる我が子に、将来のために今から何が必要か?」
をしっかりと考えてください。
その考えはたぶん子どもたちにとっては「嫌なこと」かもしれません。
でも、可愛い我が子のためにはやらせるべきです。
暴力的な言動で従わせることはもちろん絶対にしてはいけませんが、
我が子に遠慮ばかりしていては、とても教育など出来るはずがありません。
「孟母三遷」
「賢い母親は百人の教師に匹敵する」
噂話、無料、授業料免除、合格保障、全教室寄せ集めの合格者数、幼稚な子どもの自主性、理に適っていない子どもの主張などに惑わされることなく、
情報溢れる現在、正しい判断をお願いします。