まねてはいけないもの
2024/04/11
学習の基本は先人の知恵を「まねる」ことであり、
まねることは意外と難しいということをお伝えしました。
しかし、「まねてはいけないもの」があります。
それは世に様々と出回っている「個人的な成功談」です。
「我が子をすべて東大に合格させた」などはその典型例です。
なぜならばその成功談はとても限定的な可能性が高いからです。
両親の学歴や仕事、子どもへの遺伝的影響、家庭環境、夫婦関係、親子関係、兄弟姉妹関係など
その成功した家庭ならではの要素が大きいからです。
同じような環境・状況でない家庭にとって
そのような成功談はほとんど意味をなしません。
同じことをしても同じ結果になることは稀だからです。
また、生徒の合格体験記もほとんど役に立ちません。
子どもたちは成功すると自分を美化する傾向が強まり、
真実の体験よりも話を盛ってくるのです。
したがって誇張された内容は現実的ではなく、役に立てにくくなります。
では、何が役立つのかというと、
個人的な成功談ではなく「全体的な成功者の共通点」です。
多くの成功者に共通していることは成功への確かな道しるべとなります。
どんな勉強を、どのような姿勢で、どれくらいの時間をかければ良いのかは
合格した生徒を見ていると気づくものです。
もし個人的な体験を参考にするならば
「成功談ではなく失敗談」を参考にすべきです。
合格は理由がよくわからないけれど合格したという例が見られますが、
不合格は必ず不合格になった原因があるからです。
その原因を学び、自分の受験勉強で避けることができれば
合格へと近づいていくでしょう。
生徒の皆さんはSNSなどにあふれる甘い成功談に惑わされることなく
地に足をつけた合格への歩みを示してください。