受験生もアスリート!
2016/04/16
IQや学力テストで計測される能力のことを、一般に「認知能力」と言い、「忍耐力がる」とか、「社会性がある」とか、「意欲的である」といった、人間の気質や性格的な特徴のようなものを「非認知能力」と言います。
そして、現在では多くの研究者によって、人生の成功に長期的に因果効果を持つのが、「非認知能力」であると提唱されています。
私もこの事に異論はありません。
しかし、マスコミは勉強に明け暮れている子どもたちはこの能力が低く、部活動や生徒会活動に明け暮れている子どもたちはこの能力が高いかのように、よく言っています。それは本当でしょうか?
確かに「頭でっかちのがり勉」で「独りよがりな人間」では、将来に不安を覚えますが、そのような人間性は勉強がもたらすものではなく、その子を取り巻く環境(親や兄弟姉妹、友達、地域社会、学校や塾などの所属している社会集団)や思考方法によってもたらされているものだと思います。
部活動や生徒会活動に熱心であっても、人を思いやる力の乏しい子どもはたくさんいます。
以前、スポーツ用品メーカの宣伝文句に「自分を超えようとする者をアスリートと呼ぶ」というものがありました。
私はそれを見て、志望校合格という目標を持ち、自分の弱さと戦いながら、少しでも自分自身を高め、合格を勝ち取ろうとする受験生の姿は、まさしくアスリートそのものであると思いました。
「スポーツや音楽・芸術は人間性を高めるが、勉強は弊害である」というような偏ったものの見方はやめて欲しいものです。
どのような分野であれ、目標を持ち、己を高めようとする姿は素晴らしいものです。
※ここ福岡市西区でも4月14日(木)、授業中に地震の揺れを感じました。そして、その後何度も携帯の警報が鳴り響いています。
熊本地震で被災された方々に、心よりお悔やみを申し上げます。