年内入試
2024/02/26
令和6年2月25日に国立大学の前期入試が行われました。
受験に臨んだ生徒の皆さん、お疲れさまでした。
しかし、後期入試を予定している皆さんは
気持ちを切り替えて後期の準備を行いましょう。
合格を勝ち取るまで入試は終わっていませんよ。
ところで、2月19日の朝日新聞紙上に
「年内入試で入学半数超」という記事が掲載されていました。
何と昨年度の大学入試においては
総合選抜や学校推薦型選抜で入学した割合が
50.7%だったそうです
以前より子どもの人口が減る中
一部の私立大学では入学者を早めに確保する目的で
推薦入試の合格者数を増加させてきました。
この推薦型の入試はその大学のレベルに届いていない生徒でも合格するので、
子どもたちに安易な受験を奨めるような入試制度は
いかがなものかと思われます。
まして国立大学では推薦型の入試はありえないと感じていました。
しかし現状では、
書類や小論文、面接などで学力や意欲を測るという名目のもと
入学定員をどんどん増加させてきたため
総合選抜で78.0%、学校推薦柄選抜で93.9%を占めるまでになったそうです。
これでは大学の学力低下が益々進むのではないかと心配でなりません。
がなんと東北大学では入学後の成績評価で
一般選抜の入学者を総合型選抜での入学者が上回っているそうです。
これは素晴らしいことだと感心せざるを得ません。
その原因はどこにあるのかというと
東北大学の総合選抜型では
面接の他、大学入学共通テストや大学独自の筆記試験を課していることにありそうです。
やはりしっかりと学力を試験によって評価しているのです。
それに加えて同大学への入学を強く望む意欲溢れる学生ならば
この結果も当然のことでしょう。
推薦型の入試は大学側がゆるく運用すると
受験生の学力低下と能力向上を損なうことにつながりかねません。
学力以外の評価では学校側の恣意的な選別が行われ
公平性を欠く危険性もはらんでしまいます。
私は公平に最高学府である大学に所属する学力を有する生徒を選抜するのであれば
総合型選抜でも学校推薦型選抜でも一向にかまいません。
受験を通して子どもたちを成長させ、
将来、社会貢献ができる優秀な人材へと育てていくことが
教育機関に求められるものではないでしょうか。