福岡市西区の塾より「不機嫌な生徒」
2020/06/16
思春期になると自分を客観的に見つめることが出来るようになるため、
理想とする自分と現実の自分とのギャップに苦しむ時期が訪れます。
その時期を一般的に反抗期と表現します。
私は以前から、
「うちの子は反抗期で、親の言うことを全く聞かないんですよ」
とよく保護者の方から相談されていました。
その時は、
「たぶん理想と現実の差に悩んでいるのだと思います」
「その差を埋める努力をさせていきましょう」
とアドバイスしていました。
理想の自分と現実の自分との間にほとんど差を感じていないように見える場合、
大きな反抗期を過ごすことがないと感じていたからです。
しかし中には、人生の一時期ならまだしも、
小学生の高学年から始まり、
高校生になっても反抗期から抜け出せず、
常に不機嫌をまき散らかす子どもがいます。
「ギャップに苦しんでいるんだろう」
「仕方がないことだ」
と思っていましたが、
最近は考え方が少し変わってきています。
それは生徒をよく見ていると、
親しい友達に対しては機嫌が良く、
教師や親、仲間以外の人間に対してだけ不機嫌になる姿を
見かけるようになってきたからです。
実際に反抗期と思われる子どもたちは、
昔と違って常にイライラとしているわけではなく、
「不機嫌をぶつけても許されると思う相手」を選び、
反抗心を見せているのです。
現在は昔のように厳しい大人が減ってきています。
学校の教師たちも児童・生徒の顔色をうかがいながら、
少しでも複雑な子どもたちの心を理解しようと
悪い意味で優しさに満ち溢れています。
私自身も昔のように生徒に接することが難しくなってきています。
そのため子どもたちは甘えという反抗を繰り返していると思います。
このような状況は大人が頑張って、
正していかなければなりません。
なぜならば、社会生活において不機嫌を巻き散らかす人間は、
周囲の人々から疎外され、マイナスの評価しか受けないからです。
誰が感じの悪い店員のいる店に行きたいと思うでしょうか?
誰が感じの悪い同僚を助け、一緒に仕事をしたいと思うでしょうか?
不機嫌な子を放っておくと子どもが可哀そうです。
人は良い事も悪い事も繰り返すことによって習慣となります。
一度習慣化すると簡単には取り除くことはできません。
特に悪い習慣は。
保護者の皆さんも
「反抗期だから仕方がない」
「そのうち落ち着くだろう」
とあきらめるのではなく、
「感じ良く人と接する能力」を育ててあげてください。
生徒の皆さん、
「自分の周りに不機嫌な人がいて楽しいですか?」
おそらく
「なんだこいつ!」
と思うのではありませんか。
どうか「反抗期」という言葉、
周囲の大人たちに甘えないで、
不機嫌をダダ漏れさせる子どもじみた行動を取ることをやめましょう。
他人に気をつかい、自分で自分をも上機嫌にしてあげられる人を目指してください。
まずは
元気に明るく笑顔で人に挨拶をすることから始めていきましょう。
きっと自分も気持ちが良くなるはずです。