親の焦り
2016/04/10
以前勤めていた塾で、「部活も忙しく、本人にやる気もなく、成績が上がらないので塾をやめさせます」とお母さんに言われたことがあります。
しかし、本末転倒もいいところで、本当に成績を変えたければ、やめさせるのは塾ではなくて部活のはずです。
学生の本文は学業であり、部活ではありません。
が、親は「部活を取り上げるのは精神衛生上良くない」などと考え、部活を取り上げる気迫もない見せかけの環境替えを行っているのです。
しかし、子どもはそのことを見透かしているので、結局何も変わりませんし、勉強より部活を優先させている親の深層心理を学習してしまいますので、以後、学業より部活が優先されていきます。
親からしてみれば、塾をやめさせれば本人が「これはいけない」と自覚を持ち、自ら勉強し始めるかもしれないという一つのショック療法のつもりだと思われますが、自分が学生時代に親から、同じように親の主導でさせられたことで、やる気になどなりましたか?むしろ逆効果になりませんでしたか?
裏を返して、子どもからしてみれば渡りに船です。
とりあえずは親の言うとおりにしておけば、その後の結果は自分ではなく、そう仕向けた親に責任があると考えるからです。
責任転嫁の絶好のチャンスを与えたことと同然です。
とりあえず、親の手前、1~2週間ぐらいはやる気になったふりをするかもしれませんが、どうせ1か月もすれば元の姿に戻っていくだけです。
そして、親はまた焦り、別なことを画策し始めます。
どうか保護者の皆さん、子どものためにと思う親心はよく理解できますが、親の焦りから子どもを振り回さないように気を付けてください。
兄弟姉妹やお友達のお子さんたちと比べないでください。
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学習支援塾「羅針盤」
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